involute Σ (Spur & Helical Gear Design)


 
  involute Σ (Spur & Helical Gear Design)

  

1.11歯形レンダリング

 3次元歯形のかみあいを図1.14のように作図することができます. 歯車のかみあいステップ角度を1にすれば, ピニオンが1度ステップで回転し, 0とすれば静止画となります. また, 歯形の向きを自由に変えることができ, 拡大, 縮小が可能です. 図1.14は, ギヤ側から見た図と設定画面を表示し, 図1.15は, ピニオン側から見た図を示しています. 図1.14及び図1.15のかみあい部分に接触線を観察することができます. 


図1.14 歯形レンダリングと設定


図1.15 歯形レンダリング図

1.12歯車精度

 図1.16図1.17に新JISの歯車精度規格(JIS B 1702-1)と(JIS B 1702-2)による誤差の許容値を示します. また, プロパティの設定により新JISと旧JISの切り替えが可能です. 

精度規格の種類: JIS B 1702-1, JIS B 1702-2(1998)
JIS B 1702(1976)
JGMA 116-01(1960), 116-02(1983)

               


図1.16 歯車精度(JIS B 1702-1)


図1.17 歯車精度(JIS B 1702-2)

1.13騒音対策(すべり率とヘルツ応力グラフ) 

 インボリュート歯形の特徴としてかみあいピッチ円ではころがり運動となりますが, これ以外ではすべりを伴う運動となります. 例題歯車(mn=2,Z1=15,Z2=24,α=20°の標準平歯車)のすべり率とヘルツ応力の変化グラフは, 図1.18および図1.19となり, ピニオンの歯元のすべり率が大きいため, かみあい始めに急激なヘルツ応力変化を示しています. このような場合, 精度を良くしても問題解決にはなりません. かみあい率だけでなく, すべり率およびヘルツ応力の変化を考慮して設計する必要があります. ヘルツ応力の変化を滑らかにするには, 転位を調整するだけで簡単に解決する場合があります. また, 樹脂歯車は, すべりによる熱の影響が大きいため十分注意して設計する必要があります.  
 中心距離を変化させないで, 転位係数をXn1=0.24,Xn2=-0.24とした時のすべり率とヘルツ応力の変化を, 図1.20および図1.21に示します. 図1.21の歯形に歯形修整(スムースメッシング)を施した場合のヘルツ応力の変化は, 滑らかな応力変化グラフ(図1.22)となっています. 

  
図1.18 すべり率グラフ1   図1.19 ヘルツ応力1

  
図1.20 すべり率グラフ2   図1.21 ヘルツ応力2

 
図1.22 ヘルツ応力3

1.14 0級歯車

 歯車歯形のインボリュート面は重要ですが, これと同様に歯元形状も重要です. 図1.23のグラフは, 歯元曲線を任意Rで接続した歯形の試験結果(両歯面かみあい)であり, 図1.24のグラフは, 理論トロコイド曲線歯形の試験結果を示しています. 創成運動を基本に考えますと歯元の形状は@圧力角, A基準ラック歯元のたけ, B基準ラック歯元R, C転位量, D歯数によって決定される準トロコイド曲線となります. involuteΣは, 理論歯形曲線を出力します. 


図1.23 歯車試験結果(任意歯形)  


図1.24 歯車試験結果(理論歯形)