[29] L-Niemann worm gear design system


29.1 概要
   ウォームの歯形は,直線または凸歯形が多く使用されていますが,Niemannは凹歯形を提唱しました.そして台形ウォーム,インボリュートウォームおよび凸歯形ウォームに比較して凹円弧歯形のウォームの許容円周力はかなり大きくなることをHeyerは比較実験を行いこのことを証明しています.本ソフトウェアは,Niemannが提唱した歯形だけでなく任意に歯形半径を与えることができ,その歯形のCADデータ出力,3D歯形かみ合い,歯車寸法を計算・表示します.

29.2 基準ラック
  図29.2に基準ラックの設定画面を示します.歯たけは並歯,低歯,特殊たけに対応しています.また,歯形基準は歯直角および軸断面方向基準を選択することができます.


29.3 歯車諸元設定
   図29.3に歯車諸元の入力画面を示します.
   (1) 最大モジュールは25です.
   (2) ウォームの条数は1~6です.
   (3) 軸交差角を設定することができます.(オプション)
   (4) ウォームの凹半径を任意に与えることができます.
   (5) 歯厚基準は,法線歯厚減少量または横転位を選択することができます.
   (6) ウォームに歯先修整を与えることができます.


29.4 工具設定と寸法結果
   ウォームホイール加工用のホブ諸元を設定します.ホブ取付角の標準値は軸方向ピッチを合わせた角度です.ホブの直径およびホブ取付角によりホイールの歯形は変化します.図29.4に工具諸元設定画面を,図29.5にL-Niemannウォームギヤの寸法を示します


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29.5 歯形
   歯形かみ合い図を図29.6に,歯形レンダリングを図29.7および図29.8に示します.図29.8ではかみ合い接触線を歯面中央に確認することができます.


29.6 CAD 作図例
   生成した歯形をCADデータに出力することができます.図29.9に出力画面を,図29.10にウォームとホイールのCAD作図例(IGES)を示します.


29.7 軸交差角対応L-Niemann worm gear(オプション)
   軸交差角を20度とした場合の設計例を図29.11および図29.12に示します.また,歯形図を図29.13~29.15に,CAD作図例を図29.16~29.17に示します.軸交差角は±45度まで入力可能です.


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29.7 傾斜角度が-20 度の設計例
   軸交差角を-20度とした場合の諸元設定を図29.18に,工具諸元と寸法を図29.18,図29.20にそして歯形レンダリングを図29.21に示します.ウォームねじれ方向と交差角を逆にすると接触線は同方向に比べ長くなっていることが解ります.


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